【常用対数】 の使い道と定番問題を解説!!何桁の整数か求める問題の解き方

指数関数・対数関数
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今回は多くの高校生が頭を悩ませるこんな問題の解き方を解説します。

それは、

「\(6^{50}\)は何桁の整数か」

というような問題です。

この問題を見ただけで、手が震えるという人も多いのではないでしょうか。


でも、安心してください!


常用対数の意味がちゃんと理解できれば、この問題もスラスラ解けるようになります!


一緒にがんばっていきましょう!!


こんな人に向けて書いてます!

  • 桁数を求める問題が苦手な人
  • 「常用対数って何?」という人
  • 対数関数が得意になりたい人

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1. 「常用対数」って何なの?

今回の目標は冒頭に紹介したような桁数を求める問題が解けるようになることですが、
そのためには、「常用対数」とは何なのかがわかっていなければいけません。


では、「常用対数」とは何なのかというと、

「底が10である対数」

のことです。シンプルですね。

例えば、\( \log_{10}{2} \) や \( \log_{10}{3} \) などが常用対数の例になります。


シグ魔くん
シグ魔くん

でも、底が10だと何が便利なの?

という風に思った人もいると思いますが、それはのちのちわかります。

とりあえず、今は常用対数を自在に操れるようになるために、こんな問題を解いてみましょう!


例題1

\( \log_{2}{10}=0.3010,\log_{10}{3}=0.4771 \)とする。

このとき、

\(\log_{10}{1}\) , \(\log_{10}{4}\) , \(\log_{10}{5}\) , \(\log_{10}{6}\) , \(\log_{10}{8}\) , \(\log_{10}{9}\) , \(\log_{10}{10}\)

の値をそれぞれ求めよ。


 例題1の解説 

大体の常用対数は、\(\log_{10}{2}\)と\(\log_{10}{3}\)の組み合わせで求められます。

では、どうやってそれらを求めるのかというと、前回までに紹介した対数の公式を使っていきます。


パイ子ちゃん
パイ子ちゃん

やばい、、、対数の公式ってどんなだっけ?

という人のために、公式を下に乗せておきます。


\(a>0,a\neq1,M>0,N>0\)のとき、

  1. \(\log_a{MN}=\log_a{M}+\log_a{N}\)
  2. \(\displaystyle\log_a{\frac{M}{N}}=\log_a{M}-\log_a{N}\)
  3. \(\log_a{M^k}=k\log_a{M}\) (\(k\)は実数)


対数についてよくわかっていないという人は、下の記事も参考にしてみてください!

【対数関数】logの意味と頻出公式まとめ!底の変換公式と裏ワザも紹介!!
数学Ⅱを勉強していると、突如出てくる謎の記号「log」初めて登場する概念なので、なかなか理解できず、苦戦している人も多い分野です。今回は、対数が苦手な方のために、logの意味と重要な公式についてまとめています!...

では、ここから例題1について考えていきましょう。


まず、\( \log_{10}{10} \) から考えます。


\( \log_{10}{10} \) は、

「10を何乗すると10になりますか?」

という意味でしたね。


もちろん、\(10^1=10 \)なので、\( \log_{10}{10}=1 \)となります。

同じ考え方で、\( \log_{10}{1}=0\)も導けます。


次は\( \log_{10}{4}\)を考えましょう。

ここでは、「\( \log_a{M^k}\)\(=k\log_a{M} \)」の公式を使います。

すると、

\( \log_{10}{4}=\log_{10}{2^2}=2\log_{10}{2} \)

となります。これで、\( \log_{10}{4} \)も\( \log_{10}{2} \)で表せました。

\( \log_{10}{8},\log_{10}{9} \)も同様の方法で求めることができます。



では、\( \log_{10}{6} \)はどうなるでしょうか。


ここでは、「\( \log_{a}{MN}\)\(=\log_{a}{M}+\log_{a}{N} \)」を用います。


そうすると、6は2×3なので、\( \log_{10}{6} \) が\( \log_{10}{2} \)と\( \log_{10}{3} \)の式で表せそうな気がしてきます。


シグ魔くん
シグ魔くん

じゃあ、\( \log_{10}{5} \)は\( \log_{10}{(2+3)} \)にすればいいんだね!

と思った人もいるかもしれませんが、残念ながら間違いです。


というのも、

「\( \log_{a}{M+N}=\log_{a}{M}+\log_{a}{N} \)」は基本的に成り立たない

からです。


じゃあどうすればいいのかというと、\( 5=\frac{10}{2} \)とします。


すると、「\( \log_{a}{\frac{M}{N}}\)\(=\log_{a}{M}-\log_{a}{N} \)」という公式が使えますね。

ここまでの考え方を下にまとめておきます。



では、解答をのせておきます。


例題1の解答


logの定義より、\( \log_{10}{1}=0,\log_{10}{10}=1 \)


\( \log_{a}{M^k}=k\log_{a}{M} \)より、

 \( \log_{10}{4}=\log_{10}{2^2}\)

 \(\hspace{3em}=2\log_{10}{2}\)

 \(\hspace{3em}=2\times0.3010=0.6020 \)


 \( \log_{10}{8}=\log_{10}{2^3}\)

 \(\hspace{3em}=3\log_{10}{2}\)

 \(\hspace{3em}=3\times0.3010=0.9060 \)


 \( \log_{10}{9}=\log_{10}{3^2}\)

 \(\hspace{3em}=2\log_{10}{3}\)

 \(\hspace{3em}=3\times0.4771=0.9542 \)


\( \log_{a}{MN}=\log_{a}{M}+\log_{a}{N} \)より、

 \( \log_{10}{6}=\log_{10}{2\times3}\)

 \(\hspace{3em}=\log_{10}{2}+\log_{10}{3}\)

 \(\hspace{3em}=0.3010+0.4771=0.7781 \)


\( \log_{a}{\frac{M}{N}}=\log_{a}{M}-\log_{a}{N} \)より

 \( \log_{10}{5}=\log_{10}{\frac{10}{2}}\)

 \(\hspace{3em}=\log_{10}{10}-\log_{10}{2}\)

 \(\hspace{3em}=1-0.3010=0.6990 \)

この問題の考え方は、桁数を求める問題でも必要になってくるので、ちゃんと理解しておこう!

(例題1終わり)



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2. 常用対数と桁数の関係

さて、ここまで常用対数について考えてきましたが、これが桁数となんの関係があるのでしょうか?


ここで、各桁の最小の自然数について考えてみましょう。


1桁の自然数のうちで最小のものはなんでしょうか?

そうですね、1が最小の1桁の自然数です。


では2桁になると、最小の自然数はなんでしょうか。

これは10ですよね。


同じように、3桁なら100 , 4桁なら1000となります。


この関係をまとめるとこうなります。

  • 最小の1桁 →  1 = \(10^0\)
  • 最小の2桁 → 10 = \(10^1\)
  • 最小の3桁 → 100 = \(10^2\)
  • 最小の4桁 → 1000 = \(10^3\)
  • 最小のn桁 →  \(10^{n-1}\)


では、ある自然数\(a\)が\(10^2<a<10^3\)という関係だったら、\(a\)は何桁でしょうか?

上の表と比べてみましょう。


\(10^3\)になると4桁なので、\(a\)は3桁以下です。

また、\(10^2\)が3桁の自然数の最小なので、\(a\)は3桁以上です。

つまり\(a\)は3桁です。


このことから、\(10^2<a<10^3\)だったら、右の\(10^3\)の指数の「3」が桁数になります。

下の図にまとめておきましょう。


つまり、

\(a\)が何桁か知りたかったら、10の何乗で挟めるかがわかればいい

ということになります。


ということは、「10を何乗すれば\(a\)になるか」が知りたいわけです。


そんなときに便利な数学の記号がありましたね?


そうです、ここで常用対数\(\log_{10}{a}\)が出てくるわけです!



この考え方をもとに、次の章ではいよいよ桁数を求める問題を解いていきましょう!

3. 常用対数で桁数を求める

例題2

\( \log_{2}{10}=0.3010,\log_{10}{3}=0.4771 \)とする。

\(6^{50}\)は何桁の整数か求めよ。


 例題2の解説 


今までの内容を復習しながらこの問題を解いてみましょう。


まずは、桁数を知るために、\(6^{50}\)が10の何乗かが知りたいですよね。

そんなときに使うのが常用対数でした。


では、\(6^{50}\)の常用対数を求めてみましょう。

すると、\(\log_{10}{6^{50}}=50\log_{10}{6}\)となりますが、このままでは値がわかりません。


そこで、第1章でやったように\(\log_{10}{6}\)を\(\log_{10}{2}\)と\(\log_{10}{3}\)で表します。

やり方を覚えていますか?


\(\log_{10}{6}=\log_{10}{2}+\log_{10}{3}=0.7781\)

でしたね。


よって、\(\log_{10}{6^{50}}\)\(=50\log_{10}{6}\)\(=50\times0.7781\)\(=38.905\)となります。


ということは、\(38<\log_{10}{6^{50}}<39\)なので、

\(10^{38}<6^{50}<10^{39}\)

となりますね。


そしたら、右側の指数(今回なら39)が桁数になるんでしたね!


その理由は第2章で説明しました。


ということで、\(6^{50}\)は39桁の整数ということがわかりました!


例題2の解答

 \(\log_{10}{6}=\log_{10}{2\times3}\)

 \(\hspace{3em}=\log_{10}{2}+\log_{10}{3}\)

 \(\hspace{3em}=0.3010+0.4771=0.7781\)

であるから、

 \(\log_{10}{6^{50}}=50\log_{10}{6}\)

 \(\hspace{3em}=50\times0.7781=38.905\)

よって、\(38<\log_{10}{6^{50}}<39\)より、

\(10^{38}<6^{50}<10^{39}\)

となるから、\(6^{50}\)は39 桁の整数である。


(例題2終わり)



このように、常用対数を使えば桁数が簡単にわかります!


logは慣れるまで感覚がつかみにくいかもしれませんが、この記事で書いた内容をしっかり押さえておけばすぐに使いこなせるようになります!


よく復習しておきましょう!

指数関数・対数関数の別の記事もみてね!



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