複素数平面【計算編】共役な複素数と絶対値の求め方

数学Ⅲ

今回は共役な複素数と絶対値について学んでいきます!

また、この記事は前回の記事の続きになっています。
まだ確認していない人は読んでみてくださいね!

こんな人に向けて書いてます!

  • 共役な複素数って何?という人
  • 複素数の絶対値の求めたい人
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1. 複素数の絶対値はどう定める?

複素数でも実数のときと同じように「絶対値」の概念があります。

ではここで復習ですが、実数の範囲においては「絶対値」はどのように定義されていましたか?

シグ魔くん
シグ魔くん

う〜ん、マイナスのときはプラスにする、みたいな?

これも絶対値の定義として間違いというわけではないのですが、この定義では複素数の範囲に拡張できません。

というのも、複素数は正や負に分けることができないからです。

パイ子ちゃん
パイ子ちゃん
 

え、どういうこと??

となっているかもしれませんが、意外と単純な話で、\(i\)は現実世界には存在しない数なので、\(i\)は正なのか負なのか誰にも知る由がないからです。

「\(3-4i\)はプラスかマイナスかどちらですか?」と聞かれても答えようがないですよね。


ここでまた絶対値の定義の話に戻りますが、実数のときに絶対値は数直線を用いて定義されていたと思います。

パイ子ちゃん
パイ子ちゃん

あ、絶対値は「数直線上の原点からの距離」だったね!

そうです。そして、この定義の仕方ならそのまま複素数の範囲に拡張できます。

というのも、前回複素数は\(xy\)平面上の点と対応していることを説明しました。

この平面上での原点からの距離を複素数の絶対値と定めれば良さそうです。

また、上の図に示したように、三平方の定理を使うと、複素数\(z=a+bi\)の絶対値は

$$|z|=\sqrt{a^2+b^2}$$

と表せます。

複素数の絶対値

複素数\(z=a+bi\)(\(a,b\)は実数)に対して、複素数平面上の点\((a,b)\)の原点からの距離を\(z\)の絶対値といい、\(|z|\)で表す。

このとき、

$$|z|=\sqrt{a^2+b^2}$$

である。

絶対値のことを複素数の「大きさ」と言ったりします。

また、複素数平面上の2点間の距離は次のように表せます。

複素数平面上の2点間の距離

複素数平面上の点\(A\)を表す複素数を\(z_1=x_1+y_1i\)、複素数平面上の点\(B\)を表す複素数を\(z_2=x_2+y_2i\)とする。

このとき、2点\(AB\)間の距離は\(|z_2-z_1|\)で表され、

$$|z_2-z_1|=\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}$$

となる。

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2. 複素数の双子の兄弟、共役複素数

次は「共役な複素数」について学びます。

ちなみに、読み方は「きょうやく」です。

「きょうえき」ではないのでご注意を。

では、共役な複素数の定義を書きます。

共役な複素数

複素数\(z=a+bi\)(\(a,b\)は実数)に対して、虚部\(b\)の符号を変えたものを\(z\)の共役な複素数といい、\(\overline{z}\)で表す。

すなわち、\(z=a+bi\)に対して$$\overline{z}=a-bi$$となる。

ではこの共役な複素数も複素数平面上ではどうなるか考えてみましょう。

図にすると下のようになります。

共役な複素数

このように、複素数平面上で\(z\)と\(\overline{z}\)は実軸に対して対称になります。

3. 絶対値と共役な複素数の計算

複素数の絶対値には次のような関係があります。

複素数\(\alpha,\beta\)に対して、

  1.   \(|\alpha\beta|=|\alpha||\beta|\)
  2.   \(\left|\frac{\alpha}{\beta}\right|=\frac{|\alpha|}{|\beta|}\)

共役な複素数には次のような計算式が成り立ちます。

  1.   \(\overline{\alpha+\beta}=\overline{\alpha}+\overline{\beta}\)
  2.   \(\overline{\alpha-\beta}=\overline{\alpha}-\overline{\beta}\)
  3.   \(\overline{k\alpha}=k\overline{\alpha}\) (\(k\)は実数)
  4.   \(\overline{\alpha\beta}=\overline{\alpha}\overline{\beta}\)
  5.   \(\displaystyle\overline{\left(\frac{\alpha}{\beta}\right)}=\frac{\overline{\alpha}}{\overline{\beta}}\)

このように絶対値や共役な複素数は分けることができます。


例えば、\(\overline{3+4i}=\overline{3}+\overline{4i}=3-4i\)のようになります。


ちなみに、実数\(a\)に対して、共役な複素数\(\overline{a}\)は\(a\)自身です。

なので、\(\overline{3}=3\)となります。


また、共役な複素数を使えば、実部を計算で求めることもできます。

複素数\(z\)の実部を\(Re(z)\)、虚部を\(Im(z)\)とすると、

$$Re(z)=\frac{z+\overline{z}}{2}$$

$$Im(z)=\frac{z-\overline{z}}{2i}$$

簡単に証明します。

\(z=a+bi\)とすると、\(\overline{z}=a-bi\)であるから、

$$\frac{z+\overline{z}}{2}=\frac{(a+bi)+(a-bi)}{2}=a=Re(z)$$

となります。

\(Im(z)\)も同じように証明できます。

4. 絶対値と共役な複素数の関係

絶対値と共役な複素数には関係があります。

複素数\(z\)の共役な複素数を\(\overline{z}\)とすると、

$$|z|^2=z\overline{z}$$

この関係式はよく使うのでちゃんと覚えておきましょう!


これも簡単に証明してみます。

\(z=a+bi\)とすると、\(\overline{z}=a-bi\)となります。

すると、

$$z\overline{z}=(a+bi)(a-bi)=a^2-(bi)^2=a^2+b^2$$

となりますが、1. で説明した通り\(|z|=\sqrt{a^2+b^2}\)なので、

$$a^2+b^2=|z|^2$$

となります。

よって、\(|z|^2=z\overline{z}\)が成り立ちます。


今回はここまで!

次回は複素数と複素数平面上の点の関係について学んでいきます!

数学Ⅲ複素数平面
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