【増減表】を使ってグラフを書く方法!!極大・極小と最大・最小は何が違う?

微分法【グラフ編】微分法

今回は極大値・極小値の定義と、増減表の書き方についてまとめます!

こんな人に向けて書いてます!

  • 増減表の書き方がわからない人
  • 極値とは何かわからない人

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1. f'(x)の符号と増減

前回まで、導関数\(f'(x)\)を使って接線を求めるということをしてきました。

今回からは導関数を使ってグラフを書くということをしていきます。

まず、次の定理を紹介します。


関数\(f(x)\)の増減と導関数\(f'(x)\)の関係

関数\(f(x)\)の導関数を\(f'(x)\)とする。

  1. \(f'(x)\geq0\)のとき、\(f(x)\)は増加する。
  2. \(f'(x)\leq0\)のとき、\(f(x)\)は減少する。

増加というのは、\(x\)が増えれば\(y\)も増えるということで、
減少というのは、\(x\)が増えれば\(y\)は減るということです。



よって、

\(f'(x)\geq0\)となる区間では、\(x\)が増えると\(y\)も増え、
\(f'(x)\leq0\)となる区間では、\(x\)が増えると\(y\)は減る、

ということがわかります。


つまり、

\(f'(x)\)の符号がわかれば、グラフの大まかな形がわかる!!

ということになります。


\(f'(x)\)の符号がグラフの増減を表す!


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2. 極値とは

ここからは、極大・極小という用語について学んでいきましょう。

極大・極小の定義

極値

\(f(x)\)が\(x=\alpha\)で増加から減少に変わるとき、\(f(x)\)は\(x=\alpha\)で極大となるという。

また、そのときの値\(f(\alpha)\)を極大値という。


\(f(x)\)が\(x=\beta\)で減少から増加に変わるとき、\(f(x)\)は\(x=\beta\)で極小となるという。

また、そのときの値\(f(\beta)\)を極小値という。


極大値と極小値をあわせて極値という。



単純に言えば、山になっている部分が極大で、谷になっている部分が極小ということです。


極大・極小と最大・最小の違い

さて、極大値と極小値について、次のような疑問を持った人も多いと思います


シグ魔くん
シグ魔くん

最大値・最小値と何が違うの??


極大値や極小値というのは、

ある区間を定めたときに、その区間の中での最大値や最小値のこと

を言います。

上の図の関数は最大値も最小値も持ちませんね。


ですが、緑の円の中だけに注目すれば、

\(f(\alpha)\)は最大値になり、\(f(\beta)\)は最小値になります。


このように部分的に最大・最小となるときに極大・極小と呼びます。


ただし、このときの円は円周を含まないので、円の端で最大や最小となるものは考えません。

パイ子ちゃん
パイ子ちゃん

緑の円の大きさってどうやって決めるの?

という疑問があるかもしれませんが、緑の円は好きなだけ小さくしてよいです。


円をどんどん小さくしていったときに、最大・最小となれば極大・極小となります。

これ以上詳しく話すと大学のレベルに突入するので、この辺で切り上げます。


極値と導関数の関係

極値と導関数には次の関係が成り立ちます。

極値と導関数の関係

関数\(f(x)\)が\(x=a\)で極値をとるならば、\(f'(a)=0\)となる。


上の定理の逆は必ずしも成り立ちません。
つまり、\(f'(a)=0\)でも\(f(x)\)が\(x=a\)で極値をとらないことがあります。


\(f(x)\)が\(x=a\)で極大となるとき、極大の定義から、

\(x<a\)では増加で、\(x>a\)では減少となります。


つまり、導関数\(f'(x)\)は、
\(x<a\)では\(f'(x)\geq 0\)であり、\(x>a\)では\(f'(x)\leq 0\)となります。


ということは、\(x=a\)では\(f'(a)=0\)となっているはずですね?


極小でも同様のことが成り立ちます。


実際に極大・極小の点における接線を書くと、上の図のように\(x\)軸と並行になります。

これは、極値をとる点では\(f'(x)=0\)となることを表しています。


また、最初にも注意を書きましたが、\(f'(a)=0\)となっても、\(x=a\)が極値とならないこともあります。


そのため、\(x=a\)で本当に増加と減少か入れ替わっているかを確認する必要があります。


そこで登場するのが増減表なのですが、増減表については次の章で解説します。



\(f'(a)=0\)だが\(x=a\)で極値を取らない例:\(y=x^3\)


3. 増減表

増減表とは

これから導関数を利用してグラフと書いていきます。

そのときに重要な武器となる「増減表」について勉強します。

下に増減表の例を載せます。

このように増減表を書くことで、グラフの概形がわかります。

増減表では、いちばん下の段に

増加しているところでは \(\nearrow\) 
減少しているところでは \(\searrow\) 

と書いています。


上の画像では、グラフをもとに増減表を書いているようにも見えますが、

本来は、増減表を書いてから、それをもとにグラフを書いていきます。


ということで、次は増減表の書き方について解説します。

増減表の書き方

増減表は次の5stepで書けます!

増減表の書き方

  1. \(f(x)\)を微分して\(f'(x)\)を求める。
  2. \(f'(x)=0\)となる\(x\)を求める。
  3. 2.で求めた\(x\)の前後の\(f'(x)\)の符号を判定する。
  4. \(f'(x)\)の符号から\(f(x)\)の増減を書く。
  5. 極大・極小があれば求める。


次の例題を使って実際に増減表を書いてみましょう!


例題1

関数\(f(x)=2x^3-9x^2+12x-2\)について、極値を求めなさい。

また、\(y=f(x)\)のグラフの概形を書きなさい。

では、上の増減表の書き方にならって増減表を書きましょう!


 例題1の解説 

step.1 \(f(x)\)を微分して\(f'(x)\)を求める。

\(f(x)=2x^3-9x^2+12x-2\)を微分すると、

$$f'(x)=6x^2-18x+12$$

となります。

微分のやり方を忘れた人は下の記事で確認しておきましょう。


step.2 \(f'(x)=0\)となる\(x\)を求める。

つぎは、step.1 で求めた\(f'(x)\)について、\(f'(x)=0\)とします。

すると、

$$6x^2-18x+12=0$$

となります。

これを解くと、

\(6x^2-18x+12=0\)
\(x^2-3x+2=0\)
\((x-1)(x-2)=0\)
\(x=1,2\)

となります。

つまり、\(f'(1)=0\ , \ f'(2)=0\)となるので、この2つが極値の “候補 になります。

なぜなら、この記事の2章で説明したように、極値は必ず\(f'(x)=0\)となるはずです。

しかし、\(f'(x)=0\)だからといって必ずしも極値になるとは限らないということも説明しました。


そのため、今回\(f'(x)=0\)の解\(x=1,2\)は極値の候補であり、極値になるかどうかはまだわかりません。


極値かどうかを判断するためには、その前後で増加と減少が切り替わっていることを確認しなければなりません。


では、どうやってそれを調べるかというと、次に登場する増減表を使います。


step.3 2.で求めた\(x\)の前後の\(f'(x)\)の符号を判定する。

ここから増減表を書いていきます。

step.2 で\(x=1,2\)が鍵になることがわかったので、増減表に次のように書き込みます。

\(x=1,2\)の前後は \(\cdots\) としておいてください。


そしたら、\(x<1\) 、 \(1<x<2\) 、 \(x>2\) の3カ所での\(f'(x)\)の符号を調べます。


\(f'(x)=6x^2-18x+12=6(x-1)(x-2)\)だったので、

\(y=f'(x)\)のグラフを書くと下のような2次関数になります。


上の\(f'(x)\)のグラフから、

\(x<1\)では、\(f'(x)>0\)
\(1<x<2\)では、\(f'(x)<0\)
\(x>2\)では、\(f'(x)>0\)

となることがわかりますね!

これで\(f'(x)\)の符号がわかったので、増減表に書き込みましょう。

上の図のグラフは、導関数\(f'(x)\)のグラフであり、\(f(x)\)のグラフではないので混合しないように!


実際に、\(x=1\)より小さい数、例えば\(x=0\)を\(f'(x)=6x^2-18x+12\)に代入すれば、

$$f'(0)=12>0$$

となり、ちゃんと1より小さいところではプラスになっていることがわかりますね。


step.4 \(f'(x)\)の符号から\(f(x)\)の増減を書く。

step.3で\(f'(x)\)の符号を求めました。

次は、

\(f'(x)>0\)なら、その下の段に\(\nearrow\)
\(f'(x)<0\)なら、その下の段に\(\searrow\)

を書き込みます。

これで、\(f(x)\)の増減がわかりました。

\(\nearrow\)と書いてある区間では\(f(x)\)は増加
\(\searrow\)と書いてある区間では\(f(x)\)は減少

を表します。


step.5 極大・極小があれば求める。

step.4で、\(x=1\)と\(x=2\)を境に増加と減少が入れ替わっているので、

\(x=1\)は極大、\(x=2\)は極小となることが示されました。

よって、極大値は\(f(1)=3\)、極小値は\(f(2)=2\)となります。

これを増減表に書き込めば完成です。

そして、増減表をもとにグラフの概形をかくと、上のようになります。
これで、例題1が解けました!

(例題1終わり)


微分法数学Ⅱ
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