三角比【図形編】正弦定理・余弦定理と使い方【例題付き】

三角比【図形編】三角比

今回は正弦定理と余弦定理について解説します。


第1章では、辺や角の表し方についてまとめています。

ここがわかってないと、次の第2章・第3章もわからなくなってしまうかもしれないので、一応読んでみてください。


そして、第2章で正弦定理、第3章で余弦定理について、定理の内容や使い方についてわかりやすく解説しています!


こんな人に向けて書いてます!

  • 正弦定理・余弦定理の式を忘れた人
  • 正弦定理・余弦定理の使い方を知りたい人

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1. 三角形の辺と角の表し方

これから三角形について学ぶにあたって、まずは辺と角の表し方のルールを知っておく必要があります。


というのも、\(\triangle{ABC}\)の辺や角を、いつも 辺\(AB\) や \(\angle{BAC}\) のように表すのはちょっと面倒ですよね?


そこで、一般的に次のように表すことになっています。



上の図のように、

  • 頂点\(A\)に向かい合う辺については、小文字の\(a\)
  • 頂点\(A\)の内角については、そのまま大文字の\(A\)

と表します。


このように表すと、書く量が減るので楽ですね!

今後はこのように表すことが多いので覚えておきましょう!


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2. 正弦定理

では早速「正弦定理」について勉強していきましょう。


正弦定理

\(\triangle{ABC}\)の外接円の半径を\(R\)とするとき、

$$\frac{a}{\sin{A}}=\frac{b}{\sin{B}}=\frac{c}{\sin{C}}=2R$$

が成り立つ。


正弦定理は、

一つの辺それに向かい合う角sinについての関係式

になっています。


そして、この定理のポイントは、\(\triangle{ABC}\)が直角三角形でなくても使えることです。


実際に例題を解いてみましょう!


例題1

\(\triangle{ABC}\)について、次のものを求めよ。

(1) \(b=4\),\(A=45^\circ\),\(B=60^\circ\)のとき\(a\)

(2) \(B=70^\circ\) , \(C=50^\circ\) , \(a=10\) のとき、外接円の半径\(R\) 


 例題1の解説 

まず、(1)については、\(A\)と\(B\)、\(b\)がわかっていて、求めたいものは\(a\)です。


登場人物をまとめると、\(a\)と\(A\) , \(b\)と\(B\)の2つのペアができました。


このように、辺と角でペアが2組できたら、正弦定理を使いましょう。


正弦定理

$$\displaystyle\frac{a}{\sin{A}}=\frac{b}{\sin{B}}$$

に\(b=4\),\(A=45^\circ\),\(B=60^\circ\)を代入すると、

$$\frac{a}{\sin{45^\circ}}=\frac{4}{\sin{60^\circ}}$$

となります。


つまり、

$$a=\frac{4}{\sin{60^\circ}}\times\sin{45^\circ}$$

となります。


さて、\(\sin{45^\circ}\),\(\sin{60^\circ}\)の値は覚えていますか?


忘れた人のために、三角比の表を載せておきます。

まだ覚えていない人は、なるべく早く覚えよう!!

\(\displaystyle\sin{45^\circ}=\frac{1}{\sqrt{2}}\) , \(\displaystyle\sin{60^\circ}=\frac{\sqrt{3}}{2}\)を代入すると、

  \(\displaystyle a=4\times\frac{2}{\sqrt{3}}\times\frac{1}{\sqrt{2}}\)
  \(\displaystyle \hspace{1em}=\frac{8}{\sqrt{6}}\)
  \(\displaystyle \hspace{1em}=\frac{8\sqrt{6}}{6}\)
  \(\displaystyle \hspace{1em}=\frac{4\sqrt{6}}{3}\)

となります。

これで(1)が解けました!



では(2)はどうなるでしょうか?


もう一度問題を見てみます。


(2) \(B=70^\circ\) , \(C=50^\circ\) , \(a=10\) のとき、外接円の半径\(R\) 


外接円の半径を求めるということなので、正弦定理を使います。

パイ子ちゃん
パイ子ちゃん

あれ、でも今回は\(B,C,a\)だから、(1)みたいに辺と角のペアができないよ?


ですが、角\(B,C\)の2つがわかっているということは、残りの角\(A\)を求めることができますよね?


つまり、三角形の内角の和は\(180^\circ\)なので、

$$A=180^\circ-(70^\circ+50^\circ)=60^\circ$$

となります。


これで、\(a=10\)と\(A=60^\circ\)のペアができたので、正弦定理に当てはめると、

$$\frac{10}{\sin{60^\circ}}=2R$$

となり、\(\displaystyle\sin{60^\circ}=\frac{\sqrt{3}}{2}\)なので、

$$R=\frac{10}{\sqrt{3}}=\frac{10\sqrt{3}}{3}$$

となり、外接円の半径を求めることができました!

(例題1終わり)



正弦定理は、
 ・辺と角のペア(\(a\)と\(A\)など)ができるとき
 ・外接円の半径\(R\)が出てくるとき
に使う!


3. 余弦定理

次は余弦定理について学びましょう!!


余弦定理

\(\triangle{ABC}\)において、

$$a^2=b^2+c^2-2bc\cos{A}$$

$$b^2=c^2+a^2-2ca\cos{B}$$

$$c^2=a^2+b^2-2ab\cos{C}$$

が成り立つ。

シグ魔くん
シグ魔くん

え!公式3つもあるの!?

と思うかもしれませんが、どれも書いてあることは同じです。


下の図のように、余弦定理は

2つの辺間の角についてのcosについての関係性

を表します。


公式は3つありますが、注目する辺と角が違うだけで、どれも同じことを表しています。


また、余弦定理は辺の長さではなく角度(またはcos)を求めるときにも使います。

そのため、下の形でも覚えておくと便利です。


余弦定理(別ver.)

\(\triangle{ABC}\)において、

$$\cos{A}=\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}$$

$$\cos{B}=\frac{c^2+a^2-b^2}{2ca}$$

$$\cos{C}=\frac{a^2+b^2-c^2}{2ab}$$


このように、辺\(a,b,c\)が全てわかれば、好きなcosを求めることができます。


また、余弦定理も\(\triangle{ABC}\)が直角三角形でなくても使えます。


では、余弦定理も例題で使い方を確認しましょう。


例題2

(1) \(a=\sqrt{6}\) , \(b=2\sqrt{3}\) , \(c=3+\sqrt{3}\) のとき、\(A\) を求めよ。

(2) \(b=5\) , \(c=4\sqrt{2}\) , \(B=45^\circ\) のとき \(a\) を求めよ。


 例題2の解説 

(1)では、\(a,b,c\)全ての辺の長さがわかっています。

このように、\(a,b,c\)すべての辺がわかると、(\cos{A}\)を求めることができます。


今回求めたいのは角なので、先ほど紹介した余弦定理(別ver.)を使います。

別ver. じゃなくて、普通の余弦定理を使ってもちゃんと求められるよ!


つまり、

$$\cos{A}=\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}$$

に、\(a=\sqrt{6}\) , \(b=2\sqrt{3}\) , \(c=3+\sqrt{3}\) を代入すると、

  \(\displaystyle\cos{A}=\frac{(2\sqrt{3})^2+(3+\sqrt{3})^2-(\sqrt{6})^2}{2\times(2\sqrt{3})\times(3+\sqrt{3})}\)

  \(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{12+(9+6\sqrt{3}+3)-6}{4\sqrt{3}(3+\sqrt{3})}\)

  \(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{18+6\sqrt{3}}{4\sqrt{3}(3+\sqrt{3})}\)

  \(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{6(3+\sqrt{3})}{4\sqrt{3}(3+\sqrt{3})}\)

  \(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{3}{2\sqrt{3}}\)

  \(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{\sqrt{3}}{2}\)


ここで、三角比の表から、\(\displaystyle\cos{A}=\frac{\sqrt{3}}{2}\)となる角\(A\)をもとめると、

$$A=30^\circ$$

となることがわかります。


では、次は(2)を求めてみましょう。


念のため、問題をもう一度のせておきます。


(2) \(b=5\) , \(c=4\sqrt{2}\) , \(B=45^\circ\) のとき \(a\) を求めよ。


よくある間違いとして、

シグ魔くん
シグ魔くん

\(a\)を求めたいということは、

\(a^2=b^2+c^2-2bc\cos{A}\)を使えばいいね!

という風に考えてしまう人がいます。


ですが、これだと\(\cos{A}\)の値がわからないので求められません。


余弦定理は2つの辺とその間の角に対して有効な定理なので、

今回のように、角が\(B\)しかわからないときは、角\(B\)を挟む2辺\(a\)と\(c\)についての余弦定理を使わなければなりません。


このように、余弦定理は

  • 角\(A\)がわかっているときは、\(a^2=b^2+c^2-2bc\cos{A}\) の式
  • 角\(B\)がわかっているときは、\(b^2=c^2+a^2-2ca\cos{B}\) の式
  • 角\(C\)がわかっているときは、\(c^2=a^2+b^2-2ab\cos{C}\) の式

を使います。


今回は\(B\)がわかっているので、

$$b^2=c^2+a^2-2ca\cos{B}$$

に、\(b=5\) , \(c=4\sqrt{2}\) , \(B=45^\circ\) を代入して、

$$5^2=(4\sqrt{2})^2+a^2-2\cdot(4\sqrt{2})\cdot a\cdot\cos{45^\circ}$$

という2次方程式から\(a\)を求めます。


計算すると、

\(\displaystyle 25=32+a^2-2\times(4\sqrt{2})\times a\times\frac{1}{\sqrt{2}}\)

\(\displaystyle 25=32+a^2-8a\)

\(\displaystyle a^2-8a+7=0\)

\(\displaystyle (a-1)(a-7)=0\)


よって、

$$a=1,7$$


このように答えが2つになるときもあります。

もし一方が負になったときは、答えから除外しましょう。

辺の長さは正だもんね!

(例題2終わり)


余弦定理は、
 ・2つの辺とその間の角が出てくるとき
 ・3つの辺がわかるとき
に使う!

三角比数学Ⅰ
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