約数の個数と総和を求める公式と、なぜそのような公式になるのかを解説!

約数の個数と総和の求め方場合の数と確率
Photo by Kristaps Grundsteins on Unsplash

今回は約数の個数を総和の求め方を解説します!

スポンサーリンク

1. 正の約数の個数と総和

12の正の約数は1,2,3,4,6,12の6個あります。

これらの約数を全部足した総和は1+2+3+4+6+12=28です。


では、120の正の約数はいくつあり、総和はいくつでしょうか?

はたまた、1200のときはどうでしょう??


このように数が大きくなると、約数の個数や総和を直接求めるのが大変になってきます。


ですが、約数の個数と総和は、どんなに数が大きくても、素因数分解すれば、下の公式から簡単に求めることができます!


正の約数の個数と総和

正の整数\(N\)の因数分解が\(N=x^a\cdot y^b\cdot z^c\)の形に素因数分解されるとき、

\(N\)の正の約数の

個数は、\((a+1)(b+1)(c+1)\)

総数は、\((1+x+\cdots+x^a)\)\(\times(1+y+\cdots+y^b)\)\(\times(1+z+\cdots+z^c)\)


上の公式では、\(N\)の素因数は\(x,y,z\)の3つでしたが、4つや5つでも同様です。



例題で確認してみましょう。

例題1

1200の正の約数の個数と総和を求めよ。


 例題1の解説 

まず最初にやるべきことはなんでしょうか?


そうですね、素因数分解です。


ということで、1200を素因数分解すると、

$$1200=2^4\times3\times5^2$$

となります。


素因数分解ってどうやるんだっけ。。。?

という人は、下の記事を読んでくださいね!


あとは公式に代入していきましょう。


まず、正の約数の個数は、素因数分解したときの指数に注目して、

$$(4+1)\times(1+1)\times(2+1)=5\times2\times3=30$$

となるので、1200の正の約数は30個です。


次に、正の約数の総和は、

$$(1+2+2^2+2^3+2^4)\times(1+3)\times(1+5+5^2)$$

を計算して、

$$31\times 4\times31 =3844$$

となります。


(例題1終わり)



スポンサーリンク

2. 公式の解説(簡単な証明)

ここでは、正の約数の個数と総和を求める公式が、なぜあの式になるのかを解説します。


念のため、もう一度公式を載せておきます。


正の約数の個数と総和

正の整数\(N\)の因数分解が\(N=x^a\cdot y^b\cdot z^c\)の形に素因数分解されるとき、

\(N\)の正の約数の

個数は、\((a+1)(b+1)(c+1)\)

総数は、\((1+x+\cdots+x^a)\)\(\times(1+y+\cdots+y^b)\)\(\times(1+z+\cdots+z^c)\)


例えば、例題1では\(1200=2^4\cdot3\cdot5^2\)の正の約数の個数は、

$$(4+1)(1+1)(5+1)$$

によって求められていました。


なぜこのような式になるのかというと、1200の約数は、

  • \((1,2,2^2,2^3,2^4)\)の5個
  • \((1,3)\)の2個
  • \((1,5,5^2)\)の3個

の3組の中から1つずつ選ぶことで求められます。


たとえば、12は1200の約数ですが、これは、

  • \((1,2,2^2,2^3,2^4)\)の中から\(2^2\)
  • \((1,3)\)の中から3
  • \((1,5,5^2)\)の中から1

を選んで掛け合わせたものです。

実際、\(2^2\times3\times1=12\)となります。


他の1200の正の約数もすべて同じようにして求めることができます。


ということは、1200の正の約数の個数を知りたければ、

4個2個3個あるものの中から、1つずつ取り出すときの総数を求めれば良いということになります。


つまり、\(5\times2\times3=30\)となるわけです。



一般に、\(N=x^a\cdot y^b\cdot z^c\)となるときも同様の考え方ができるので、

これで\(N=x^a\cdot y^b\cdot z^c\)の正の約数の個数が\((a+1)(b+1)(c+1)\)となることが理解できると思います。



また、総数が\((1+x+\cdots+x^a)\)\(\times(1+y+\cdots+y^b)\)\(\times(1+z+\cdots+z^c)\)となるのも、上の図の考え方と同様です。


\(N=x^a\cdot y^b\cdot z^c\)の正の約数は、

  • \((1,x,\cdots,x^a)\)の\(a+1\)個の中から1つ
  • \((1,y,\cdots,y^b)\)の\(b+1\)個の中から1つ
  • \((1,z,\cdots,z^c)\)の\(z+1\)個の中から1つ

をそれぞれ選んで掛け合わせて求めることができることは先ほど説明した通りです。


では、\((1,x,\cdots,x^a)\)の中から\(x\)\((1,y,\cdots,y^b)\)の中から\(y\)\((1,z,\cdots,z^c)\)の中から\(z\)を選べば、約数は\(x\times y\times z=xyz\)となります。


次に、\((1,x,\cdots,x^a)\)の中から\(x\)\((1,y,\cdots,y^b)\)の中から\(y\)\((1,z,\cdots,z^c)\)の中から\(z^2\)を選べば、約数は\(x\times y\times z^2=xyz\)となります。


よって、\((1,x,\cdots,x^a)\)の中から\(x\)\((1,y,\cdots,y^b)\)の中から\(y\)を固定して、\((1,z,\cdots,z^c)\)の中から好きに選んだとすると、それらすべての総和は、

  \(xy\times1+xy\times z+zy\times z^2+\cdots+xy\times z^c\)

  \(=xy(1+z+z^2+\cdots+z^c)\)

となります。


では、\((1,x,\cdots,x^a)\)の中から\(x\)を固定して\((1,y,\cdots,y^b)\)と、\((1,z,\cdots,z^c)\)の中から好きに選んだとすると、それらすべての総和は、

  \(x(1+z+z^2+\cdots+z^c)\)\(+xy(1+z+z^2+\cdots+z^c)\)\(+\cdots+xy^b(1+z+z^2+\cdots+z^c)\)

  \(=x(1+y+\cdots+y^b)(1+z+z^2+\cdots+z^c)\)

となります。


最後に\((1,x,\cdots,x^a)\)も好きに選べば

\((1+x+\cdots+x^a)\)\(\times(1+y+\cdots+y^b)\)\(\times(1+z+\cdots+z^c)\)

となります。

要するに、約数をすべて足して因数分解すれば上のようになります。

場合の数と確率数学A
スポンサーリンク
OchibaAtsuoをフォローする
ますますmathが好きになる!魔法の数学ノート

コメント

  1. れれれ より:

    めちゃめちゃわかりやすいです!
    他のサイトでもいろいろ詳しくは書かれていたのですが、なぜ2^0があるのかよく理解できませんでした。

タイトルとURLをコピーしました