【裏ワザ!】積分せずに面積を一瞬で求める「6分の1公式」「3分の1公式」「12分の1公式」とは?使い方をて解説!

「1/6公式」「1/3公式」「1/12公式」で面積を一瞬で求める!数学Ⅱ

今回は、面積を一瞬で求めることができる1/6公式、1/3公式、1/12公式について紹介します!


センター試験・共通テストでも使えるテクニックなので、覚えておくといいですよ!


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1. 1/6公式

公式:1/6公式

次の公式が1/6公式と呼ばれるものです。


1/6公式

$$\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)dx=-\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3$$


★放物線と直線で囲まれた面積を求める

求め方(結論)

1/6公式から、次のことが成り立ちます。

放物線:\(y=ax^2+\cdots\) と 直線 で囲まれた部分の面積\(S\)は

$$S=\frac{|a|}{6}(\beta-\alpha)^3$$

で求めることができる!!

(ただし、\(\alpha,\beta\)は放物線と直線の交点の\(x\)座標)

放物線の式の1次以下の項は、今は重要じゃないから、\(\cdots\)で省略しているよ!



例題

例題1

次の曲線と直線で囲まれた図形の面積を求めよ。

\(y=x^2-3x+5\) , \(y=2x-1\)


 例題1の解説 

まずは、曲線と直線の交点の\(x\)座標を求めましょう。


2式を連立して、

$$x^2-3x+5=2x-1$$ $$x^2-5x+6=0$$ $$(x-2)(x-3)=0$$


よって、交点の\(x\)座標は、\(x=2,3\)となります。


先ほど紹介した結果を使えば、求める面積\(S\)は、

$$S=\frac{|1|}{6}(3-2)^3=\frac{1}{6}dx$$

となります!

公式を知っていると、積分しなくても面積を求められるんだね!

(例題1終わり)



1/6公式で面積が求められる仕組み

1/6公式を使うことで、積分せずに面積を求めることができました。


では、なぜ

$$S=\frac{|a|}{6}(\beta-\alpha)^3$$

という式で面積を求めることができるのでしょうか?


例題1を使って具体的に考えてみましょう。


次の放物線と直線

\(y=x^2-3x+5\) , \(y=2x-1\)

は、 \(x=2,3\) で交わることは例題1で求めました。


よって、囲まれた部分の面積\(S\)は、

$$S=\int_2^3\bigl\{(2x-1)-(x^2-3x+5)\bigr\}$$

によって求めることができます。


このとき、

「被積分関数( \(\int\hspace{0.5em}dx\) の中身)\(=0\) 」

という方程式を立てると、

$$(2x-1)-(x^2-3x+5)=0$$

$$-x^2+5x-6=0$$

$$-(x-2)(x-3)=0$$

となり、解は\(x=2,3\)という放物線と直線の交点の\(x\)座標に一致します。



それもそのはず。


被積分関数は、

(上にある直線・曲線) \(-\) (下にある直線・曲線)

という形をしています。

例題1なら、

上にある直線が\(y=2x-1\)で、

下にある曲線が\(y=x^2-3x+5\)だね!


そのため、

「被積分関数 \(=0\) 」

という方程式は、

「(上にある直線・曲線) \(-\) (下にある直線・曲線)=0 」

という方程式に等しく、さらに移行すれば、

「(上にある直線・曲線) \(=\) (下にある直線・曲線)」

となるので、その解は2つの直線・曲線の交点の\(x\)座標 \(\alpha,\beta\) になります。


ということは、

「被積分関数(\(\int\hspace{0.5em}dx\)の中身)\(=0\) 」

が、\(x=\alpha,\beta\)を解に持つということなので、

被積分関数は、\((x-\alpha)(x-\beta)\)を因数に持つはずです。

因数定理だね!


よって、

$$S=-\int_{\alpha}^{\beta}|a|(x-\alpha)(x-\beta)dx$$

という形に帰着できます。

\(|a|\)がつくことに注意しないとだね!


よって、1/6公式から、面積\(S\)は

$$S=|a|\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3$$

で求められるのです。


★2つの放物線で囲まれた図形の面積を求める

求め方(結論)

放物線:\(y=ax^2+\cdots\) と 放物線:\(y=bx^2+\cdots\) で囲まれた部分の面積\(S\)は

$$S=\frac{|a-b|}{6}(\beta-\alpha)^3$$

で求めることができる!!

(ただし、\(\alpha,\beta\)は2つの放物線の交点の\(x\)座標)



例題

例題2

次の2つの放物線で囲まれた図形の面積\(S\)を求めよ。

\(y=x^2-2x+4\) , \(y=2x^2-4x+3\)


 例題2の解説 

やり方は例題1のときと全く同じです。


まずは、2つの放物線の交点の\(x\)座標を求めるために、連立した

$$x^2-2x+4=2x^2-4x+3$$

という方程式を解きます。


式を整理すると、

$$x^2-2x-1=0$$

となるので、解の公式から、

$$x=1\pm\sqrt{2}$$

が交点の\(x\)座標になります。


よって、先ほど紹介した結果を使えば、求める図形の面積\(S\)は、

$$S=\frac{|1-2|}{6}\{(1+\sqrt{2})-(1-\sqrt{2})\}^3$$

となるので、計算すると、

$$S=\frac{8\sqrt{2}}{3}$$

となります!

(例題2終わり)



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2. 1/3公式

公式:1/3公式

次の公式が、「1/3公式」と呼ばれるものです。

1/3公式

$$\int_{\alpha}^{\beta}a(x-\alpha)^2dx=\frac{|a|}{3}(\beta-\alpha)^3$$



★放物線と接線とy軸に平行な直線で囲まれた図形の面積を求める

求め方(結論)

放物線:\(y=ax^2+\cdots\) と その\(x=\alpha\)における接線  と 直線\(x=\beta\) で囲まれた部分の面積\(S\)は

$$S=\frac{|a|}{3}|\beta-\alpha|^3$$

で求めることができる!!


例題

例題3

放物線\(C\) : \(y=-x^2+2x\) と、その上の点\((0,0)\)における接線を\(l\)とする。

このとき、放物線\(C\)と接線\(l\)と直線\(\displaystyle x=\frac{1}{2}\)で囲まれた図形の面積\(S\)を求めよ。


 例題3の解説 

1/3公式を使えば、

$$S=\frac{|1|}{3}\left|\frac{1}{2}-0\right|^3=\frac{1}{24}$$

となることがわかります。

(例題3終わり)


1/3公式で面積が求められる仕組み

理屈は1/6公式のときと全く同じです。


方程式「被積分関数 \(=0\)」は、「放物線 \(=\) 接線」と同値で、

その解は放物線と接線の共有点の\(x\)座標になります。


放物線と接線は\(x=\alpha\)で接するので、「被積分関数 \(=0\)」は\(x=\alpha\)を重解に持ちます。


よって、因数定理から、

被積分関数 \(=a(x-\alpha)^2\)

となるので、1/3公式から、面積\(S\)は

$$S=\frac{|a|}{3}|\beta-\alpha|^3$$

で求められます。

\(\beta-\alpha\)に絶対値をつけているのは、\(S\)が\(\alpha\)と\(\beta\)の大小関係によって変わらないようにするためだよ!


3. 1/12公式

公式:1/12公式

「1/12公式」は次の2つのパターンがあります。

1/12公式 (1)

$$\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)^2(x-\beta)dx=-\frac{1}{12}(\beta-\alpha)^4$$

$$\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)^2dx=\frac{1}{12}(\beta-\alpha)^4$$

1/12公式 (2)

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\gamma}(x-\alpha)^2dx+\int_{\gamma}^{\beta}(x-\beta)^2dx\) \(\displaystyle=\frac{1}{12}(\beta-\alpha)^3\)


★3次関数と接線で囲まれた図形を求める

求め方(結論)

3次関数:\(y=ax^3+\cdots\) と その接線 で囲まれた図形の面積は

$$S=\frac{|a|}{12}(\beta-\alpha)^4$$

で求めることができる!!

(ただし、\(x=\alpha,\beta\)は3次関数と接線の共有点、どちらが接点かは関係しない)

3次関数を積分するから、\((\beta-\alpha)\)は4乗になるよ!



例題

例題4

3次関数\(y=x^3-4x\)と、その上の点\((1,-3)\)における接線とで囲まれた図形の面積\(S\)を求めよ。


 例題4の解説 

1/12公式を使うために、3次関数の曲線と接線の交点の\(x\)座標が必要になります。

なので、まずは接線の方程式を求めましょう。


\(y=x^3-4x\)より、

$$y’=3x^2-4$$

となり、

\(x=1\) のとき \(y’=-1\)

であるから、接線の方程式は、

$$y+3=-(x-1)$$

すなわち、

$$y=-x-2$$

となります。


そしたら、曲線と接線の交点の\(x\)座標を求めるために、

$$x^3-4x=-x-2$$

を解きましょう。


因数分解すると、

$$(x-1)^2(x+2)=0$$

となるので、曲線と接線は\(x=-2\)で交わることがわかりました。

\(x=1\)で接しているから、因数に\((x-1)^2\)を持つことは因数分解する前からわかるよ!


あとは1/12公式を使えば、

$$S=\frac{|1|}{12}(-2-1)^4=\frac{27}{4}$$

と求めることができました!

(例題4終わり)



1/12公式(1)で面積が求められる仕組み

1/6公式と1/3公式の仕組みと全く同じです。


3次関数が接線と\(x=\alpha\)で接して、\(x=\beta\)で交わるとします。


すると、被積分関数は、

$$(x-\alpha)^2(x-\beta)$$

を因数に持つことになるので、1/12公式に当てはめることができるのです。


いまいちピンとこない人は、「1/6公式で面積が求められる仕組み」のところを読んでください。


★2次関数と2つの接線で囲まれた図形の面積を求める

求め方(結論)

2次関数:\(y=ax^2+\cdots\) と \(x=\alpha,\beta\)における接線 で囲まれた図形の面積は

$$S=\frac{|a|}{12}(\beta-\alpha)^3$$

で求めることができる!!

(ただし、\(\alpha<\beta\)とする。)

こっちは2次関数を積分するから、\((\beta-\alpha)\)は3乗になるよ!


1/12公式

例題

例題5

放物線\(C\) : \(y=x^2-2x\)上の2点\((-1,3)\) , \((2,0)\) における接線をそれぞれ\(l_1,l_2\)とする。

このとき、放物線\(C\)と直線\(l_1,l_2\)で囲まれた図形の面積\(S\)を求めよ。


 例題5の解説 

1/12公式を使えば、

$$S=\frac{|1|}{12}\{2-(-1)\}^3=\frac{9}{4}$$

となることがすぐにわかります!

(例題5終わり)



1/12公式(2)で面積が求められる仕組み

これは、2つの接線の交点の\(x\)座標を\(x=\gamma\)として、

「\(x=\alpha\)から\(\gamma\)まで」と「\(x=\gamma\)から\(x=\beta\)まで」の2つに分けて考えることができます。


このとき、それぞれ

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\gamma}a(x-\alpha)^2dx\) , \(\displaystyle\int_{\gamma}^{\beta}a(x-\beta)^2dx\)

で表すことができることは「1/3公式で面積が求められる仕組み」で説明しました。


あとは、1/12公式(2)を使えば、

$$S=\frac{|a|}{12}(\beta-\alpha)^3$$

となることがわかります。

5. まとめ

1/6公式
1/6公式
1/3公式
1/12公式
1/12公式

おまけ:1/6公式の証明

最後に、1/6公式の証明について紹介します。


1/3公式や1/12公式も同様の方法で証明できるので、今回は1/6公式のみ紹介します。


念の為、1/6公式をもう一度出しておきます。


1/6公式

$$\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)dx=-\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3$$


証明1

まずはオーソドックスな証明を紹介します。



左辺を変形すると、

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)dx\)

\(\displaystyle\hspace{1em}=\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\alpha+\alpha-\beta)dx\)

とできます。

\(-\alpha+\alpha=0\)だもんね!

そしたら、分配法則によって展開しましょう。

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\alpha+\alpha-\beta)dx\)

\(\displaystyle\hspace{1em}=\int_{\alpha}^{\beta}\bigl\{(x-\alpha)^2+(x-\alpha)(\alpha-\beta)\bigr\}dx\)


あとは、各項をそれぞれ定積分するだけです!


これは数Ⅲで習う知識ですが、\((x-\alpha)\)の積分は、\(x\)を積分するときと同じ要領でできます。


よって、

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}\bigl\{(x-\alpha)^2+(x-\alpha)(\alpha-\beta)\bigr\}dx\)

\(\displaystyle\hspace{1em}=\left[\frac{1}{3}(x-\alpha)^3\right]_\alpha^\beta+\left[\frac{1}{2}(x-\alpha)^2(\alpha-\beta)\right]_\alpha^\beta\)

\(x\)に\(\alpha\)を代入すると、どっちも\(0\)になるね!

\(\displaystyle\hspace{1em}=\frac{1}{3}(\beta-\alpha)^3+\frac{1}{2}(\beta-\alpha)(\alpha-\beta)\)

\(\displaystyle\hspace{1em}=\frac{1}{3}(\beta-\alpha)^3-\frac{1}{2}(\beta-\alpha)^2\)

\(\displaystyle\hspace{1em}=-\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3\)

となり、証明できました!

(証明終わり)



証明2(置換積分を利用)

数Ⅲで習う置換積分を使って証明することもできます。


置換積分って何?

という人は、下の記事を読んでみてください!


ここでは、\(t=x-\alpha\)と置換します。


両辺を微分することで、\(dt=dx\)であることがわかります。


また、\(x=t+\alpha\)なので、

$$x-\beta=t+\alpha-\beta$$

となります。


さらに、定積分なので、積分区間も変える必要があります。

  • \(x=\alpha\)のとき、\(t=\alpha-\alpha=0\)
  • \(x=\beta\)のとき、\(t=\beta-\alpha\)

です。


ということで、置換積分により、

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)dx\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=\int_0^{\beta-\alpha}t(t+\alpha-\beta)dt\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=\int_0^{\beta-\alpha}\bigl\{t^2+(\alpha-\beta)t\bigr\}dt\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=\left[\frac{1}{3}t^3\right]_0^{\beta-\alpha}+\left[\frac{1}{2}(\alpha-\beta)t^2\right]_0^{\beta-\alpha}\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{1}{3}(\beta-\alpha)^3+\frac{1}{2}(\alpha-\beta)(\beta-\alpha)^2\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=\frac{1}{3}(\beta-\alpha)^3-\frac{1}{2}(\beta-\alpha)^3\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=-\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3\)

となります!

(証明終わり)



証明3(部分積分を利用)

おそらく、この方法がいちばん楽な証明だと思います。


部分積分も数Ⅲでならう内容なので、わからない人は下の記事を参考にしてみてくだい!


\(x-\alpha\) を \(\displaystyle\frac{1}{2}(x-\alpha)^2\) の微分をみることで、

\(\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}(x-\alpha)(x-\beta)dx\) \(\displaystyle=\left[\frac{1}{2}(x-\alpha)^2(x-\beta)\right]_{\alpha}^{\beta}-\int_{\alpha}^{\beta}\frac{1}{2}(x-\alpha)^2dx\)

第1項は\(x\)に\(\alpha\)を入れても\(\beta\)を入れても\(0\)になるね!

\(\displaystyle\hspace{2em}=0-\left[\frac{1}{6}(x-\alpha)^3\right]_{\alpha}^{\beta}\)

\(\displaystyle\hspace{2em}=-\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3\)

となり、証明できました!

(証明終わり)


数学Ⅱ積分法
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